
「英語が話せるようになったから、今度は“教える側”に立ちたい」「英会話講師として活動するために、何か資格を取りたい」――そんな思いを持つ方に注目されているのが公認英会話講師試験です。
しかし、実際のところ「どれくらい難しいの?」「未経験者でも合格できる?」と不安に思う方も多いはず。
この記事では、公認英会話講師試験の難易度の実態や出題内容、合格率、他資格との比較、そして効果的な対策法までをわかりやすく解説します。これから英会話講師を目指す方の第一歩として、ぜひ参考にしてください。
公認英会話講師試験の概要
資格種別 | 民間資格(英会話指導能力の認定) |
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ジャンル | 英語指導/語学教育 |
資格区分 | 「公認英会話講師」「公認子供英会話講師」の2種類あり |
受験資格 | 満18歳以上かつ中級以上の英語力(目安:英会話検定2級、英検2級、TOEIC 500点相当) |
試験日程 | 受講スケジュールは個別相談により決定(全2回の講座) |
試験方法 | 英会話講師養成講座(2回・各2時間)修了後、修了試験の実施(筆記および実践) |
合格基準 | 養成講座の修了+修了試験の合格が要件。合格率は約90%と高め |
免除科目 | なし(講師養成講座への参加と試験合格が必要) |
試験場所 | 東京・登録拠点など指定講座会場(対面が基本) |
受験料 | 養成講座受講料:約69,800円公認手数料:9,800円 |
登録・更新 | 資格の有効期間は5年。更新時には再申請の必要あり |
問い合わせ先 | 一般財団法人日本英会話協会(JECA) |
公認英会話講師試験とは
公認英会話講師試験は、一般財団法人日本英会話協会(JECA)などが認定する民間の語学指導資格で、英会話を「教える力」を証明することができます。受講対象は主に英語中級者以上で、英語力だけでなく、指導法・コミュニケーション力・生徒対応スキルまで幅広く問われるのが特徴です。
資格取得の流れとしては、まず指定された英会話講師養成講座(全2回・計4時間)を受講し、その後に実施される修了試験(筆記および実技)に合格することで認定されます。通信制ではなく、主に対面形式での講義・試験が行われ、講座終了後は「公認英会話講師」としての資格証が交付されます。
また、子ども向けに特化した「公認子供英会話講師」という区分もあり、ニーズに応じた講師キャリアのスタートにも活用可能です。民間英会話スクールや自宅教室、オンライン英語レッスンなど、活躍の場を広げるきっかけとして注目されています。
公認英会話講師試験の出題内容
- 英語基礎知識:文法や語彙、発音・イントネーションに関する理解
- 指導法・カリキュラム作成:教授法、指導計画の立案についての知識
- レッスントレーニングの理論的理解:実践的な指導手法に関する理論や教育現場で有効なテクニック
- 修了試験形式:筆記形式で行われ、教材・資料を用いて習熟度を確認する方式です
難易度の目安の難易度の目安
公認英会話講師試験は、「英語が話せるだけ」ではなく、人に英語を教えるスキルを持っているかどうかを評価する民間資格です。そのため、一般的な英語試験(TOEICや英検など)とは異なり、「英語力」と「指導力」の両面が求められます。
難易度は中級レベル(英検2級・TOEIC500点相当)
公認英会話講師試験を主催する日本英会話協会の公式情報によると、**受験の推奨レベルは「中級以上」**とされています。具体的には以下のような英語力が想定されています。
- 英検2級程度
- TOEIC500点以上
- 日常英会話がある程度できる中級者
- 英文の簡単な説明や応対ができるレベル
そのため、大学受験レベルの英語を一通り学習した方や、英会話を習っていた方なら十分対応可能な内容です。
合格率は高め(約90%)
公認英会話講師資格は、**「英語の知識量」よりも「正しく指導するための基礎知識を理解しているかどうか」**を重視しています。そのため、養成講座でしっかり学習すれば、多くの方が合格可能です。
- 養成講座を修了した受講生のうち、約9割が合格していると言われています(主催団体・関連メディア情報より推定)
- 一般的な検定試験よりも、「講座+試験」という流れがあるため、落とすための試験というよりは、「一定の水準に達していれば合格できる」設計です
難しく感じやすい点
ただし、以下のような点に苦手意識がある方にはやや難しく感じる可能性があります:
- 英語での説明や指導が未経験(例:「This is a pen. Repeat after me.」など)
- 英文法の用語や構造を、日本語で説明する力がない
- 英語力はあるが、人にわかりやすく伝えるのが苦手
これらは養成講座の中でカバーされる内容のため、未経験の方でも準備すれば十分対応可能です。
未経験でも合格可能
実際、資格取得者の中には以下のような人が多くいます:
- 元営業職/主婦/保育士から英会話講師へ転身
- 英語の勉強が好きで、副業として英会話を教えたい方
- オンラインで子どもに英語を教えてみたい人
英語を教えた経験がなくても、「教え方の基本」を講座で学べるため、“英語が話せる中級者”であれば、未経験でも十分合格が狙える難易度といえます。
公認英会話講師になるメリット
公認英会話講師の資格を取得する最大のメリットは、「英語を教える力を証明できること」です。英語が話せるだけでは講師としての信頼は得られにくいですが、この資格を持っていれば、指導力や基礎知識が備わっている証明となり、採用時や集客時の信頼性が高まります。特に、英会話スクールやオンライン講師、自宅教室での活動を目指す方にとっては、大きなアピール材料になります。
また、資格取得の過程で学ぶ「教え方の基礎」「指導計画の立て方」「対象別の対応法」などは、初心者でも安心して講師デビューできる土台となります。未経験からでもスタートできる実用性の高さも魅力のひとつです。
英語を“教える仕事”に挑戦したい方にとって、公認英会話講師資格は心強いステップアップツールとなるでしょう。
向いている人の特徴
公認英会話講師に向いているのは、まず「人に教えることが好き」または「教えることに興味がある」人です。英語力があることは前提ですが、それ以上に「相手の立場に立って伝える力」や「わかりやすく説明する工夫ができる姿勢」が求められます。
また、子どもや初心者に丁寧に接するのが得意な人、話すことに抵抗がない人、学習意欲が高い人も向いています。教室運営やフリーランスでの活動を視野に入れている人にとっても、スキルの土台作りとして有効です。
「英語が得意だけど、それを活かせる仕事を探している」「副業や在宅ワークとして教える仕事に挑戦したい」という方には、特におすすめの資格です。
まとめ
英会話講師として活動を始めるうえで、指導スキルの基礎をしっかりと身につけられるのが、公認英会話講師資格の強みです。試験そのものは難関ではありませんが、「教えること」への理解が問われるため、学習姿勢は重要になります。
実践的な内容を学びながら資格も取得できるため、将来的に教室運営や副業を視野に入れている方にとっては、非常に実用的なステップと言えるでしょう。まずは一歩踏み出して、指導者としての準備を始めてみてはいかがでしょうか。